のメンバーとして活躍していました。より一層大きな存在となったアンドレアの方向性を占う重要な本作は、私個人としてはギリシャ出身の世界的シンガーである元アフロディテス・チャイルドのデミス・ルソスに近い印象を受けました。彼にも是非デミス以上に世界的な成功をおさめて欲しいと思います。亡き父に捧げられた「A MIO PADRE」はシンガーとしては珍しく歌の無い朗読だけの曲ですが、それがむしろ我々の胸の内にしっかりと届き、深い感動のもとアルバムを締め括ってくれます。
ANDREA BOCELLI / ROMANZA : PHILIPS (PHCP-11051) 1996
ようやく日本でも紹介されたアンドレア・ボチェッリは、58年生まれの盲目のシンガーです。世界的なテノール歌手、ルチアーノ・パヴァロッティとズッケロに見出され94年にデビューしたボチェッリは、その年のサンレモ音楽祭新人部門で優勝し、イタリアン・ポップス、カンツォーネの名曲を満載したアルバムを2枚発表した後、『VIAGGIO ITALIANO』というアリアやナポリターナなどを歌ったアルバムを発売し、それがヨーロッパ中で大ヒットとなりました。このアルバムは初期2枚からのベスト盤となっていますが、ボチェッリのテノール・ヴォイスを活かした見事な曲ばかりで感動ものです。94年のパヴァロッティ&フレンズ・コンサートで共演したジョルジアや、95年の「舞踏会の夜」ツアーで一緒だったジョン・マイルズをゲストに迎えたり、アンナ・オクサもカヴァーしたルーチョ・ダッラの名バラード「カルーソー」など、まるでクラシックのアルバムの如く心に残ります。