ROBERTO CACCIAPAGLIA / GENERAZIONI DEL CIELO : PROPER (SP006) 1986
ロベルト・カッチャパーリャといえば、フランコ・バッティアート一派のキーボーディストとして、これまでに様々なアーティストの様々な作品でその名を轟かせて来ましたが、その彼のソロ作品は特に現代音楽指向が強く、ディープなイタリアン・ロック・ファンから愛されて来ました。ロベルトは1953年ミラノ生まれで、ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でアカデミックな教育を受けています。73年からフランコ・バッティアートに師事し、アルバム『POLLUTION』で、いきなりその存在を誇示しています。 本作は彼の3枚目となるソロ・アルバムで、アナログ盤では2枚組もの大作となっています。ここで聴ける音楽は現代音楽調のクラシック・オペラといえるもので、ドラムやベース、エレクトリック・ギターのようなロック楽器が出てくるものではなく、あくまでもオーケストラ、生ピアノ、そしてオペラ歌手の歌といった作品です。本作が単なるオペラ作品になっていない理由は、やはりロベルトの作曲の手法によるものが大きいでしょう。本来ならば楽器によるミニマル的な効果を声でやってしまうところは、スティーヴ・ライヒやルイ・アンドリーセンなどを想起させます。アルバム全体を流れるように美しく演出するピアノは、バッティアート御用達のミケーレ・フェドリゴッティが弾いています。心が洗われる1枚です。
ROBERTO CACCIAPAGLIA / TRA CIELO E TERRA : CGD (0630 16857-2) 1996
イタリア的現代音楽の美しさ!
1953年ミラノ生まれのロベルト・カッチャパーリャは、ジュジェッペ・ヴェルディ音楽学校に通い、73年フランコ・バッティアートと出会い、彼のアルバム『POLLUTION』にピアノとシンセで参加しています。バッティアートも最初は確実にピアノが弾けて楽典が分かる人ということで、この若いキーボード奏者を起用したものと思われますが、75年のカッチャパーリャのデビュー作『SONANZE』で既にバッティアート以上の現代音楽家ぶりを発揮しています。カッチャパーリャはその後もバッティアートとの交流を続けながら、独自の現代音楽感を見せる2枚のアルバムを発表しますが、バッティアートが一人芝居的な部分とテープの繋ぎ合わせ的効果が大きいロック的アプローチに対し、こちらは譜面化されたオーケストラによるクラシック的アプローチだと言えるでしょう。ソロ活動と並行してカッチャパーリャは様々なアーティストのアレンジ・プロデュース業に励み、ジャンナ・ナンニーニの『G.N.』やアリーチェの『GIOIELLI RUBATI』などを手掛けます。特にアリーチェの方は全曲バッティアートのカヴァー曲ということもあり、素晴らしい出来ばえです。さて、本作は5作目にして初のヴォーカル・アルバムとなっています。M1にはバッティアートもゲスト参加で歌っており、二人の初デュエットも聴くことが出来ます。音楽のクオリティは今までの経歴を考えるとすぐに浮かんで来ると思いますが、曲調はさすがに今のイタリアン・ポップスになっています。アルベルト・ラディウスにも共通するのですが、あとは結局歌唱力次第ということでしょうか。