EUGENIO FINARDI / ACCADUEO : WEA (3984 26661 2) 1999
EUGENIO FINARDI / MUSICA RIBELLE : MERCURY (558 073-2) 1998
1952年7月16日ミラノ生まれであるエウジェニオ・フィナルディの、通算20枚目のアルバムです。クランプス・レーベル在籍の70年代も素晴らしい前衛ロックを聴かせてくれましたが、近作でも良い意味で全くポップ化していない硬質な姿勢はさすがに大人の男を感じさせてくれます。 本作は常に行動を共にしているヴィットリオ・コスマ(キーボード)を中心に、95年にサンレモ音楽祭に出場したファブリツィオ・コンソーリ(ベース、ギター)や、ヴィニー・コライウタ(ドラム)、さらにルーチョ・ダッラが自慢のサックスを披露するなど、抜群の演奏陣がばっちりと固めています。NHK「イタリア語会話」でもオン・エアされたタイトル曲「ACCADUEO」をはじめ、99年のサンレモ音楽祭参加曲「AMAMI LARA」も追加収録され、最近の彼の作品の中でも充実した1枚だと言えるでしょう。
エウジェニオ・フィナルディは、アメリカ人でオペラ歌手の母親とイタリア人で映画の音響技師の父親との間に生まれ、60年代の終わりまでアメリカで育ちましたが、幼少の頃から合唱隊などで歌に親しんでいたようです。イタリアに戻ってからアルベルト・カメリーニやヴァルテル・カローニ等とブルース・バンドを組んだり、セッション・ミュージシャンとしての活動を始め、70年代に入ってからアルベルト・カメリーニ、ニュー・トロルスに参加するリッキー・ベッローニ等とイル・パッコなるバンドを組み、ストルミー・シックスのアルバム『L'UNITA』に参加したりしていました。73年にヌメロ・ウーノからシングル「SPACEY STACEY」でデビュー、その後すぐにアレア等を輩出しているクランプス・レーベルに移籍し、プログレの範疇でも楽しめる印象的なアルバムを5枚出しています。本作は通算19枚目、クランプス・レーベルでの5枚のアルバムから選曲された初期ベスト盤です。全16曲、リマスター音源で構成されており、今聴いても当時のロック・パッション溢れるエウジェニオのエネルギーを感じ取ることが出来ます。クランプスにはアレアやクラウディオ・ロッキ、アルティ・エ・メスティエリ、ジョン・ケイジ等があり、これらの"実験音楽的なもの"が多い中でわりと正統派のロック・シンガーだったと言えます。音楽的にはアメリカ時代に親しんだウェスト・コーストものにかなり影響をうけており、事実93年のアンプラグド・アルバム『ACUSTICA』ではキャロル・キングやCSN&Yの曲をカヴァーしているほどです。