FIORELLO / BATTICUORE : RTI (RTI 13422) 1998
FIORELLO / DAI MIEI AMICI CANTAUTORI : RTI (RTI 11942) 1997
フィオレッロの新作は、とっても明るいダンス・アルバムに仕上がっています。もともとジョヴァノッティのプロデュースで有名なクラウディオ・チェッケットによる秀逸な音楽作りがポイントだったフィオレッロですが、本作ではプロデューサーが変わっているものの、随所に英米のヒット曲の断片を覗かせるところは今まで通りです。1曲目のイントロからいきなりデンマーク出身のデュオ、レイド・バックの84年のヒット曲「サンシャイン・レゲエ」のコーラスが聞こえ、これから始まるフィオレッロお得意のパロディー大会に期待で胸が膨らみます。今回は全13曲中5曲がカヴァーで、ジョン・セカダの「IF YOU GO」、ダリル・ホール作でポール・ヤングの歌唱で有名な「EVERYTIME YOU GO AWAY」、リック・アストリーの「NEVER GONNA GIVE YOU UP」、日本でもビッグ・マウンテンのカヴァーでヒットしたピーター・フランプトン作の「BABY I LOVE YOUR WAY」、10ccの不朽の名曲「I'M NOT IN LOVE」と、どれも一昔前に旬だった曲を今さらという感じで見事に(?)によみがえらせています。パロディーで有名なアル・ヤンコビックやイタリアのエリオ・エ・レ・ストーリエ・テーゼらと違い、オリジナル曲のグレードが高いのが彼の最大の長所でしょう。98年の"フェスティヴァルバール"に初めて進行役として登場し、話題になりました。しっかり泣かせてくれる曲もあり、まさに"ブレイク前夜"のきざしが見え隠れしている好作です。
イタリアでは「のど自慢番組の司会者で明るく変なヤツ」として有名なフィオレッロの「カヴァー・ベスト」アルバムです。詳しいバイオが分からないのが残念ですが、分かるだけで8枚以上のアルバムを出しているヴェテランです。ジャンルとしてはポップスの範疇に入りますが、いわゆる「声帯模写」も得意なようです。又、プロデューサーのクラウディオ・チェッケットによる秀逸なオケの完全コピーも一聴に値します。ちなみに本作に収録されているカヴァー曲はレナート・ゼロの名曲でニュー・トロルスもカヴァーした「IL CIELO」を筆頭に、ズッケロの「DONNE」、エロス・ラマゾッティの「TERRA PROMESSA」はそっくりで、ハウス調にアレンジされたルーチョ・バッティスティの「LA CANZONE DEL SOLE」、フランコ・バッティアートで「CENTRO DI GRAVITA'」、イヴァーノ・フォッサーティは「LA MIA BANDA SUONA IL ROCK」、ウンベルト・トッツィの「GLORIA」、クラウディオ・バリョーニの「QUESTO PICCOLO GRANDE AMORE」に到るまで全16曲、怒濤のごとく展開して行きます。「SAN MARTINO」というオリジナル曲もしっかりヒットさせている中々のやり手です。