GOBLIN



GOBLIN / SOLAMENTE NERO : LUCERTOLA (LMCD 005) 1995

NOW LOADING!!  ゴブリンはイタリアのみならず世界的に見ても屈指の"ホラー映画御用達"バンドとして有名ですが、本作は公式ディスコグラフィーにも掲載されていない"幻"のアルバムです。というのも、この映画が作られた1978年当時は、アルバム『マークの幻想の旅』や『ゾンビ』といったゴブリンにとって絶頂期だったわけで、バンド側の出版会社が何故かこの映画に対してはゴブリンの名義の使用を許可しなかったとのことで、どこにもゴブリンの名が見当たらないということなのです。経緯に関してはブックレットに書いてあるのですが、ダリオ・アルジェントを崇拝するアントニオ・ビドー監督が映画の性質上どうしてもゴブリンに音楽を担当してもらいたく、バンドに依頼したところ快くOKしてくれたのですが、出版会社からは断られたため別に音楽担当者ステルヴォ・チプリアーニをたて、ビドー監督とチプリアーニ氏の二人がかりで書き上げた曲をゴブリンが名前を伏せて演奏をしたということなのです。しかしゴブリンはこの頃絶頂期であるにも関わらずメンバーの移動があったりと、かなり不安定な時期であったのも事実であり、もしかするとフル・メンバーが参加していない可能性もあります。そういうわけで出版会社側でゴブリン名義の許諾が出せなかったと考えれば納得も出来ます。いずれにせよ、こうしてCDで聴けるようになったのはありがたいことです。そういえば、心なしか演奏にまとまりや緊張感が無いように感じますし、「サスペリア」のような印象的なメロディーが無いのも気になります。500枚の限定盤だそうです。



GOBLIN / PHENOMENA (ORIGINAL SOUNDTRACK) : CINEVOX (CD MDF 303) 1997

NOW LOADING!!  85年のイタリア・ホラー映画「フェノミナ」の完全版、というよりはゴブリンの嬉しいボーナス・アルバムです。「フェノミナ」はあのジェニファー・コネリー主演の美と残虐が素晴らしい対比を見せる映画でしたが、当時出た日本版サントラ盤にはゴブリンのみならずアイアン・メイデンやビル・ワイマン等の演奏も入っており、なんとバイノーラル録音による「クランキー・サウンド」のおまけ付きでした。このアルバムですが、元のサントラ盤から「フェノミナのテーマ」を含む5曲が再収録されており、それぞれの別ヴァージョンや未発表曲が収められています。しかし、元のサントラ盤に入っていたゴブリン名義の「フォリー」と「トランスミュート」の2曲は入っておらず、すごく中途半端な印象を受けます。ただ、ゴブリンの良いところは映像やストーリーを知らなくても音楽を十分に楽しめることにあります。すでに「プロフォンド・ロッソ(赤い深淵)」や「テネブレ(シャドー)」も同じコンプリート・シリーズで出ているので、この際一挙に集めて涼しい夜を過ごされてはいかがでしょうか。


ITALIAN ARTIST CHRONICLE