JACULA / TARDO PEDE IN MAGIAM VERSUS : MELLOW (MMP 136) 1975
マニアの間で”幻の名盤”と呼ばれ続けていたヤクラは、リーダーのアントーニオ・バルトッチェッティ(ギター・ベース)を中心に1973年に結成されたインヴィジブル・フォースが前身となっています。彼の音楽に対する信条は宗教的かつ呪術的なスタイルにあり、精神構造としてはデヴィル・ドールを思い起こさずにいられません。ヤクラの特徴は何と言っても全編に渡って響き渡るチャーチ・オルガンでしょう。チャールズ・ティリングの弾く荘厳なオルガン・サウンドに乗せたドリス・ノートンの感極まった女性ヴォーカルはイタリアの中世の教会主義的社会を体感している気にまでさせます。ヤクラ名義のオリジナル・アルバムは本作だけですが、以後バンド名をアントニウス・レックスに変えて活動を続け、同じベクトルの音楽ながらもオルガン・サウンドからエレクトロニクスを取り入れた方向性へと進化をしています。