NERI PER CASO



NERI PER CASO / ANGELO BLU : EMI (5 26530 2) 2000

WAIT!! イタリアきってのア・カペラ・グループ

 ア・カペラ(無伴奏歌唱法)とは、本来ドゥーワップなど楽器を持たないコーラスのスタイルのことを指しますが、現在ではこのスタイルをポピュラー・ミュージックに積極的に取り入れているアーティストも多く、その代表格と言えるのが14カラット・ソウル、テイク6、ナイロンズなどでしょうか。 イタリアのネリ・ペル・カーゾも、そういったア・カペラ・グループのひとつとして、しっかりと日本でも聴かれ続けているようです。

 ネリ・ペル・カーゾは、1991年にサレールノで結成されたバンドがもとになっていましたが、自然に楽器を演奏するのをやめてア・カペラ・グループとして落ち着いています。 メンバーは兄弟やいとこを含む6人編成で、年齢順に紹介するとミミ・カラヴァーノ(69年マドリード生まれ)、マリオ・クレシェンツォ(69年ノチェラ・インフェリオーレ生まれ)、チロ・カラヴァーノ(71年サレールノ生まれ)、ディエゴ・カラヴァーノ(72年ナポリ生まれ)、マッシモ・デ・ディヴィティーズ(73年サレールノ生まれ)、ゴンザロ・カラヴァーノ(74年サレールノ生まれ)で、名前からも分かる通り純粋なイタリア人の血統ではないようです。 彼らはカンタウトーレのクラウディオ・マットーネに見いだされて95年のサンレモ音楽祭の新人部門に出場し、「LE RAGAZZE」を歌って見事部門優勝を果たしてデビューを飾りました。 翌年には同音楽祭のスター部門に「MAI PIU' SOLA」で出場しています。

WAIT!! 本作はクリスマス・アルバムを含む5枚目で、前作からは2年半ぶりのアルバムとなるので否応にも期待して聴いてしまいますが、まずは合格点を優に上まわる出色の出来と言えるでしょう。 本作ではア・カペラのスタイルよりもポップスを歌うコーラス・グループとしての要素の方が上まわっており、純粋なア・カペラを求めてしまうと肩すかしをくらってしまいますが、その分ヴォーカルが引き立ったとても良いアレンジで聴くことが出来ます。 純粋なア・カペラはビートルズのカヴァー曲「HERE, THERE AND EVERYWHERE」で聴くことが出来ますが、彼らの傑作クリスマス・アルバムでも聴けた手法によるアルペジオが美しく響きます。 ラウラ・パウジーニが作詞で、元ゴブリンのアゴスティーノ・マランゴーロがドラムで参加していますが、それ自体はささいなことにしか思えないほど楽しめるアルバムとなっています。


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