VARIOUS ARTISTS



VARIOUS ARTISTS / IT 80 : WARNER FONIT (3984 27555 2) 1999

WAIT!!80年代のイタリア音楽シーンを網羅

 大変面白い企画のコンピレーション盤の登場です。 80年代(一部90年代もあり)にイタリアで流行した曲ばかりを集めた本作は、イタリアのアーティストだけでなくヨーロッパ諸国の曲も収録されているのが興味深いところで、同じ頃に世界でどんな曲が流行っていたかも知ることが出来るお得な資料となることでしょう。 収録曲は、ノヴェチェント、スパーニャ、ラフ、トッツィ、マイク・フランシス、アルベルト・カメリーニ、スチャルピ、ジャンニ・トーニマティア・バザール、トゥーリオ・デ・ピスコーポ、アラン・ソレンティなど誰でも聞き覚えのある名前が一同に会していますが、選曲的にはやはりディスコ調のダンサブルなものが多いことが特徴でしょうか。 イタリア以外ではガゼボの「雨音はショパンの調べ(I LIKE CHOPIN)」の他、ミゲール・ボゼ、ゲイリー・ロウ、サンディ・マートン、リチャード・サンダーソン(覚えてますか? フィービー・ケイツの映画)など。 私にとっての収穫は、エンリコ・ルッジェーリが在籍していたデチベルの曲とジョヴァノッティなどのプロデューサーとして有名なクラウディオ・チェッケットのディスコ・ソング「GIOCA JOUER」がCDで手に入ったことでしょう。 明るい曲ばかりが並んでいますので、ドライヴのBGMにも最適な1枚です。



VIVA SANREMO / VARIOUS ARTISTS : ZYX (81261-2) 2000

WAIT!! サンレモ音楽祭50周年記念盤

 日本のイタリアン・ポップス・ファンの間でも根強い人気を誇るサンレモ音楽祭の、50周年を記念したドイツ編集によるコンピレーション盤2枚組が発売されました。 ニッラ・ピッツィの記念すべき51年の第一回優勝曲「GRAZIE DEI FIORI」にはじまり、ビールの宣伝でもお馴染みのドメニコ・モドゥーニョの「VOLARE」(58年)、ボビー・ソロの「ZINGARA」(69年)、ニコラ・ディ・バーリの「I GIORNI DELL'ARCOBALENO」(72年)、アリーチェの「PER ELISA」(81年)、アル・バーノ&ロミナ・パワーの「CI SARA'」(84年)、イ・プーの「UOMINI SOLI」(90年)などの優勝曲がオリジナル・アーティストによって収録されています。

 このコンピレーションの面白いところは、優勝曲ばかりではなく、2位、3位、4位になったものも堂々と収録しているということと、選外になった中からも名曲を収録していることでしょう。 特に往年のアーティストのものは90年代に再録されたものも多く、はじめて聴かれた方には音が洗練され過ぎていて物足りなさを感じることもあるでしょうが、コンピレーションでオリジナル音源ばかりというのは権利関係の都合上きびしいものもあるため、資料価値を考慮して曲が聴けるだけでも良しとしなくてはなりません。 時々全く知らない歌手が登場しては優勝曲を歌ったりしていますが(例えばチンクエッティの「NON HO L'ETA'」やリッカルド・フォッリの「STORIE DI TUTTI I GIORNI」、アンナ・オクサの「SENZA PIETA'」など)、どれもご愛敬といった演奏ばかりです。 今まで積極的にサンレモ音楽祭について聴いてこなかったけど、これからいろいろ聴いてみようと思われた方には最適な入門盤といえるでしょう。



VARIOUS ARTISTS / NAPULE'S POWER : BMG (74321 622552) 1998

WAIT!!  ナポリで活躍しているアーティストを手っ取り早く知ることが出来るコンピレーション盤です。 CD2枚組で、収録されているのはピーノ・ダニエーレを筆頭に、トニー・エスポジート、テレーザ・デ・シオ、アラン・ソレンティ、エドアルド・ベンナート、エンツォ・グラニャニエッロなどのポップス系にはじまり、ペッピーノ・ディ・カプリ、リーナ・サストーリ、ロベルト・デ・シモーネなどナポレターナ系、さらにオザンナ、イル・バレット・ディ・ブロンゾ、ナポリ・チェントラーレなどのプログレ系からアルマメグレッタ、99ポッセ、ダルマダール、バラ・ペルディーダなど次世代ロックに至るまで、全40曲の実に多彩なアーティストのオン・パレードとなっています。 

 特筆すべきはアラン・ソレンティの姉であるジェニー・ソレンティの未発表曲「PROFUMI」をはじめ、カルロ・ダンジオ、パトリツィオ・トランペッティ、ピエトラ・モンテコルヴィーノのそれぞれ未発表曲が収録されていることでしょう。 数多いイタリアのアーティストを地域で分けて聴くと独特の音楽性が見えてくるようで、本作ではメロディーと歌詞の乗り方に顕著にあらわれているようです。 ひとつひとつのアーティストのアルバムを揃えていたら、お金も時間もかかりそうなので、こういったコンピレーション盤はお得だと思いますし、ぜひおすすめしたい1枚です。



CANTARE MANGIARE ROSSO / VARIOUS ARTISTS : EAST WEST JAPAN (AMCE-7143) 2000

WAIT!!  ちょうど1年前に発売されて好評だった、イタリアン・ポップスのコンピレーション盤『カンターレ・マンジャーレ』の続編が、イーストウェスト・ジャパンとポリドールから計2枚発売されます。 イーストウェスト盤が「ROSSO」でポリドール盤が「BIANCO」(POCP-1713)です。 現在の日本のCD市場を考えると、イタリアのアーティストのアルバムを国内盤仕様で発売することはなかなか難しいものです。 とはいえ、イタリア直輸入盤を取り扱っているCD店が全国すみずみまで充実しているはずもなく、結局こういったオムニバス盤に頼るしかありません。 そういう意味からも、このコンピレーション・シリーズの存在は、重要であり、また責任重大と言えるでしょう。 体裁としてはラジオ番組とのタイアップとなっていますので、いかにもラジオ向きというか、聴いた耳に心地よいものばかりが並んでいます。 イーストウェスト盤は、エロス・ラマゾッティのプロデュースによるアレッサンドロ・マーラの軽快な曲にはじまり、日本だけでなく世界中でも大ブレイクの兆しが見えるフィリッパ・ジョルダーノに至るまで全15曲が、これでもかとひしめいています。 ポリドール盤もファビオ・コンカートから、ビアージョ・アントナッチまで、全15曲が満載されています。 どちらかを選ぶというよりは、基準商品として2枚同時に購入されることをおすすめします。 それぞれレーベルごとにアーティストの指向性がはっきりと違っていることが面白いでしょう。 今回は私が曲目解説を書かせて頂きました。



SUCCESSI ITALIANI ANNI 70 / VARIOUS ARTISTS : WARNER FONIT (3984 29594-2) 1999

WAIT!!  70年代を代表するアーティストを紹介するコンピレーション盤です。70年代以降は、たくさんのアーティストやヒット曲が存在しているため、たった1枚で全てを把握することは難しいのですが、CGDとフォニット・チェトラいうイタリア国内最大のレーベルのアーティストを知るためには絶好のアイテムと言えるでしょう。収録されているのは、今でもトップ・アーティストとして君臨しているノマーディ、日本でも東京音楽祭への参加で大人気となったマルチェラ、息の長いオルネラ・ヴァノーニをはじめ、ウンベルト・トッツィ、ヴィオラ・ヴァレンティーノ、ジャルディーノ・デイ・センプリチフォルムラ・トレアルベルト・ラディウス、ロレダーナ・ベルテ、エウジェニオ・フィナルディなど。ドライブなどで気軽に聞いて欲しい、明るさに満ちた15曲です。



MAGIC BITPOP VOL.8 / VARIOUS ARTISTS : ON SALE MUSIC (52 OSM 020) 1993

WAIT!!  マニア垂涎のシリーズをご紹介しましょう。この『マジック・ビットポップ』は、もはや「発掘音源」ばかりをCD化する老舗のレーベルとなったオン・セール・ミュージックが誇る珠玉のオールディーズ作品集です。オン・セールは先に紹介したアリーチェフィオレッラ・マンノイアのデビュー音源やイ・プーの幻の『CONTRASTO』をCD化再発し好評を得ています。本シリーズは現在までに14集まで確認出来てますが、以降次々と出されているようです。 さて内容ですが、主に60年代のビート・ロック(ポップ)・バンドを中心に、シングル盤両面の2曲収録というのが基本で約10アーティストずつ収録されています。懐かしいと思う人より、私のように当時のシーンの資料として集める人が喜ぶようなかなりコアな内容です。時々とんでもない曲があり、私の好きなニュー・トロルスの前身であるイ・トロルスや、グリーメン、ストルミー・シックスの「OGGI PIANGO」、サリスン・サリス、レ・オルメの「IRENE」の英語ヴァージョンなど絶対に手に入らない貴重なものもあり、極めつけはフランコ・バッティアートの69年の"夏のディスク・フェスティヴァル"出場曲である「BELLA RAGAZZA」とB面の「OCCHI D'OR」がこのVOL.8に収録されていることでしょう。以降の実験音楽家的な曲と違って、明るく朗々と歌い上げる曲調は今の彼からは想像出来ません。B面曲も5分に渡る西部劇のサントラ調の大作ですが、どれもがマスター・テープからしっかりとマスタリングされた音質で聴けるのが嬉しいです。(ちなみにバッティアートのジャケットは、9枚並んでる一番右下の青年がヨガ座りをしているものです。)



CANTARE MANGIARE #PRIMO / VARIOUS ARTISTS : EASTWEST JAPAN (AMCE-7009) 1999

WAIT!!  日本独自の選曲で制作されたイタリアン・ポップスのオムニバス盤です。東京ローカルのFM曲J-WAVEの番組「カンターレ・マンジャーレ」にちなんで歌と食を楽しもうということで、おそらく世界初と言えるイタリア料理のレシピまで付いている意欲的な作品となっています。他のレコード会社からも今までたくさんのオムニバス盤が発売されていますが、リアルタイムのアーティストの曲を手軽に聴けるサンプラーとしては珍しいものなので、想像以上の効果をもたらしてくれることと思います。収録アーティストはアリーチェロンオルネラ・ヴァノーニイレーネ・グランディミエッタネックビー・ナリオといった当ホームページのお馴染みに、ジーノ・パオリ、ディロッタ・ス・クーバ、パオラ・トゥルチ、ラフ、テレーザ・デ・シオの計12組が勢揃いしています。さて、WEAとCGDレーベルのコンピレーションになる本作は、ピーノ・ダニエーレラウラ・パウジーニ、パオロ・コンテなどの大物系は「アーティスト側の理由」により収録されていません。今後シリーズ化して行くのであれば、これら大物が無くてもしっかりと聴かせて行かなくてはならないはずですので、それなりの商品・アーティスト知識が必要となるでしょう。いずれにしても国内盤ということで地方の方でも気軽・確実にイタリアン・ポップスを手に入れることが出来る意義は大きいので、今後の展開に期待したいと思います。 ちなみに訂正を少々。10曲目のパオラ・トゥルチの曲名は「SOLO COME ME」が正解。7曲目のミエッタの解説で「この曲はリンダ・ロンシュタットのカヴァー」とありますが、スモーキー・ロビンソンの「THE TRACKS OF MY TEARS」のことで、リンダがカヴァーしたものです。また、14曲目のアリーチェの解説中「イギリスのグループ”スカイ”のメンバー」とありますが、”モーチーバ”が正解。セカンド・プレスから直っています。



LATINO ( EN ESPANOL) / VARIOUS ARTISTS : BMG (74321 18868 2) 1994

NOW LOADING!!  これは珍しい、スペイン語ヴァージョンばかりを集めたコンピレーション盤です。全14曲、お馴染みの顔ぶれが並んでいますが、こんなに沢山のアーティスト達がスペイン語でも歌っているとは驚きの一語に尽きます。収録されている曲は、エロスの「UNA STORIA IMPORTANTE」、ダッラモランディのデュオで「VITA」、モランディ単独の「MARINAIO」、バッティスティの名曲「IL MIO CANTO LIBERO」、ミンギの「L'IMMENSO」、バリョーニの「SABATO POMERIGGIO」、フォッサーティの「DEDICATO」、コッチャンテの「BELLA SENZ'ANIMA」、ゼロの「IL CARROZZONE」、なんとフォルムラ・トレの「EPPUR MI SON SCORDATO DI TE」まで入っているとは。他にリーノ・ガエターノの「AHI MARIA」、ルカ・カルボーニの「VIENI A VIVERE CON ME」、スチャルピの「NEL SILENZIO SPLENDE」、アントネッロ・ヴェンディッティの「LILLY」という新旧入り乱れてのオン・パレードです。これらの中でエロスやコッチャンテは既に自己のスペイン語盤CDにも収録されていましたが、他はCDではお目にかかったことがありません。私もバッティスティとバリョーニはアナログ・シングル盤で所有していますが、やはりCDで聴けるのは嬉しい限りです。そして特筆すべきはやはりフォルムラ・トレで、オリジナル・ヴァージョンより40秒も長くミックスされており、エンディングで延々弾きまくるラディウスのギター・ソロを楽しむことが出来ます。



ITALIAN FAVOURITES / VARIOUS ARTISTS : DIGIMODE ENTERTAINMENT (DC 31013) 1998

NOW LOADING!!  まるでこのホームページのようなタイトルのオムニバス盤です。全40曲、2時間以上に渡ってイタリアン・ポップスを堪能出来ます。収録されているアーティストはドメニコ・モドゥーニョに始まり、ベティー・クルティス、ニコラ・ディ・バリ、トニー・ダララ、ジミー・フォンタナ、ジリオラ・チンクェッティ、パッティ・プラーヴォ、ブルーノ・ラウツィ、リッカルド・デル・トゥルコ、アンナ・イデンティチ、ディーノ、ウィルマ・ゴイクとお馴染みのヴェテランばかりに、トト・クトゥーニョ、ヌォーヴィ・アンジェリ、ドゥルピなどのポップス・シンガーも加わりヴァラエティに富んでいます。これだけならばよくあるオムニバス盤なのですが、なんと半分位がリレコーディング・ヴァージョンというのが驚きです。私は全てをオリジナルで所有しているわけではありませんが、分かるものだけでもパッティ・プラーヴォの「LA BAMBOLA」、ベティー・クルティスの「AL DI LA」、トニー・ダララの「ROMANTICA」、サンドロ・ジャコッベの「GLI OCCHI DI TUA MADRE」、ジミー・フォンタナの「IL MONDO」など、まさかのリレコ・ヴァージョンが聴けて嬉しい気分になります。その中で「リレコ大賞」とでも呼びたいほどに感動させられたのがトニー・ダララが歌って60年のサンレモ音楽祭で優勝した曲「ロマンティカ」でしょう。最高にかっこいいダンス・ヴァージョンに仕上げられており、この曲だけでもう20回位聴いてしまいました。



CIAO CIAO BAMBINA / VARIOUS ARTISTS : REPERTOIRE (REP 4648-WL) 1997

NOW LOADING!!  ドイツ編集のイタリアン・ポップス入門アルバムです。60年代から70年代までのヒット(有名)曲がぎっしり40曲収録されており超お買得です。ドイツでのチャート付きですのでコアなイタリアン・ポップス・ファンも満足出来るようになっています。詳しい解説も英語、独語、伊語と付いており、又貴重な写真が満載とコレクター心理をくすぐる至れり尽せりの2枚組です。嬉しいのは名門レパトワー・レーベルなのでマスタリングがしっかりしていることと、コラージュやアラン・ソレンティアンジェロ・ブランドゥアルディウンベルト・トッツィドゥルピなど、このホームページで紹介して来たアーティストたちもしっかりと収録されていることでしょう。数ある名曲に囲まれて、これぞラブ・ロックの真髄とも言うべきイ・サント・カリフォルニアの「TORNERO」が聴けたことが個人的な収穫でした。



UNA ROTONDA SUL MARE 90 / VARIOUS ARTISTS : FIVE RECORD (CDFM 514208) 1990

NOW LOADING!!  これは非常にレアな音源集です。というのも、この「海のパンテオン音楽祭」とでも言えるオムニバス・アルバムに収録されている音源のほとんどが、このアルバムの為に新たに収録されたものばかりだからです。懐かしいところではジミー・フォンタナに始まりボビー・ソロ、イヴァ・ザニッキ、ジャンニ・ナザーロ、オリエッタ・ベルティなど。そしてプログレ・ファンに嬉しいのは、ダリオ・バルダン・ベンボ「ARIA」、ダニエル・センタクルツ・アンサンブル「SOLEADO」、ディク・ディク「L'ISOLA DI WIGHT」、ウンベルト・バルサモ「L'ANGELO AZZURRO」、ヌオーヴィ・アンジェリ「DONNA FELICITA」、プロフェーティ「HO DIFESO IL MIO AMORE」、カマレオンティ「IO PER LEI」、そしてニュー・トロルスなどの新録音源が聴けることです。特に私の大好きなニュー・トロルスは名曲「UNA MINIERA」をニコ・ディ・パーロ一人の名義で演奏しており、どのアルバムでも聴くことの出来ない貴重かつ感動的なものとなっています。



NATALE A ROMA / VARIOUS ARTISTS : SME (SMM 485438 2) 1996

NOW LOADING!!  95年の12月15日にローマのバチカン市国内のパオロ6世宮廷で行われた「クリスマス・コンサート」のライヴ盤です。さすがにイベントだけあって、参加アーティストも国際色豊かです。先ずイタリアからはリッカルド・コッチャンテが「TU SCENDI DALLE STELLE」と「AVE MARIA」を熱唱し、アンジェロ・ブランドゥアルディが「COVENTRY CAROL」を歌い、最近急成長を遂げたダームも参加しています。「I WILL SURVIVE」での全米No.1ヒットを持つ黒人歌手グロリア・ゲイナーも90年代はずっとイタリアで活動していますが、アメリカからエターナルを呼んでゴスペルの名曲「O HAPPY DAY」などを歌っています。そして、先日飛行機事故で亡くなったジョン・デンバーも「THE LITTLE DRUMMER BOY」で参加しており、貴重な音源となっています。全て生のオーケストラをバックに歌われており、他のクリスマス・アルバムでは決して味わえないダイナミックさを感じさせてくれます。


ITALIAN ARTIST CHRONICLE